中東空兵器 |

F-16ファルコン(制空) 【ベースライセンス】

F-16ファルコン(対地) 【F16(制空)→F16(対地)】
アメリカ空軍が採用したF-15は強力だが高価なため、これを補佐し、数を揃えるための安価な戦闘機として開発した小型戦闘機がF-16である。操縦系統にフライ・バイ・ワイヤを採用し、軽量な機体とあいまって高い運動性を持つ。価格と性能が手頃なため、20カ国以上で採用されている。

F-16Iスファ(制空) 【F16(制空)→F16(対地)→F-16Iスファ】
F-16Block52の複座型をベースにした、イスラエル向けの最新の機体である。航続距離を伸ばすために機体にコンフォーマルタンクを取り付け、背部スパインを大型化してイスラエル独自の電子機器を搭載している。またこれらの装着により、パイロンをより多くの武装に割り当てることが可能となった。1997年に102機が発注され、2004年から配備を開始している。

P3C オライオン(対艦) 【F16(制空)→F16(対地)→P3C(対艦)】

【F16(制空)→F16(対地)→P3C(対艦)→P3C(対潜)】
P-2 ネプチューンの後継として開発されたアメリカの対潜哨戒機である。 旅客機の機体を流用して開発されたため機内容積が大きく、長時間の哨戒任務を無理なく行う事が可能となった。原型機は1958年に初飛行を行い、最初の量産型P-3Aは1962年から配備が開始された。P-3Cは1969年に登場した性能向上型で、デジタルコンピュータを搭載し、各センサーの情報分析を行う事で潜水艦の探知能力が向上している。配備後も改修が続けられ、現在では海上も含め広範囲に哨戒を行う能力を持っている。P-3Cは輸出にも成功し、特に日本ではライセンス生産が行われ、100機以上が導入された。

F-4ファントムⅡ(制空) 【ベースライセンス】

F-4ファントムⅡ(対地) 【F4(制空)→F4(対地)】
F-4 ファントムⅡはアメリカで開発された戦闘機である。 アメリカ海軍の全天候型艦上戦闘機として開発されたが、戦闘機の共用化でコスト削減を計った国防総省の意向もあり、空軍にも採用された。1958年に原型機が初飛行し、1961年に量産機の配備が開始された。1965年には実戦に投入され、戦訓によって機関砲の搭載などの改良を受けることとなる。西側各国でも採用され、日本ではライセンス生産も行なわれた。西側の超音速戦闘機としては最高の5195機が製造されている。アメリカ軍からは退役したが、現在でも使用している国は多く、独自の改修などが行なわれている。

F-15C(制空) 【F4(制空)→F4(対地)→F15C(制空)】

F-15C(対地) 【F4(制空)→F4(対地)→F15C(制空)→F15C(対地)】
最強の戦闘機と謳われたF-15の能力を発展させた型がF-15C イーグルである。外形には大きな変化は無いが、必要な改良を段階的に行える多段階能力向上(MSIP)を取り入れており、レーダーは新型のAPN/APG-70に変更された。機体コンピュータの能力も大幅に強化され、AIM-120 AMRAAMの運用が可能となっている。

F-14トムキャット 【F4(制空)→F4(対地)→F14】
1970年代にアメリカ海軍に配備されたF-14は大型の可変翼艦上戦闘機である。 極めて強力なレーダーと長射程のフェニックス・ミサイルの組み合わせで艦隊の防空を行なう。現在ではアメリカ海軍からは退役したが、唯一の輸出国となったイランでは少数が配備されているようだ。

F-5E タイガーⅡ(制空) 【ベースライセンス】

F-5E タイガーⅡ(対地) 【F-5E(制空)→F-5E(対地)】
F-5E タイガーⅡはアメリカで開発された戦闘機である。 1950年代末に完成したF-5A フリーダムファイターは小型軽量の戦闘機で、取り扱いが容易なことから発展途上国でも好まれ多数が生産・輸出された。1960年代にソビエト連邦が友好国へのMiG-21の供給を進め、F-5Aの戦力としての価値が低下したことで改良型の登場となった。F-5Eはレーダーを装備し、サイドワインダー空対空ミサイルを搭載可能とした。またエンジンも強化されて空戦性能を格段に向上させている。軽快な運動性や高い整備製などはF-5Aからそのまま受け継がれたため、やはり多くの国に輸出された。1972年に初飛行を行い、合計1400機以上が生産され、現在でも多数が現役である。

MiG-21フィッシュベッド(制空) 【ベースライセンス】

MiG-21フィッシュベッド(対地) 【MiG21(制空)→MiG21(対地)】
MiG-21は1950年代から開発されたロシア(旧ソビエト連邦)の戦闘機で、小型軽量の機体に強力なエンジンを搭載した、第二次大戦後最も成功した戦闘機のひとつである。最初の量産型は1959年頃に配備を開始した。当初は機関砲のみを装備していたがすぐに対空ミサイルを搭載する型が登場、またレーダーの装備や搭載能力の強化等の改良を加えながら各型合計で1万機以上が量産された。ソ連以外でも生産が行われ、中国ではコピー機(殲撃7型)が作られた。構造が簡単なため発展途上国でも扱いやすく、各地の紛争で使用された。ロシア空軍からは既に姿を消しているが、多くの国で現在でも多数の機体が配備されている。またこれらの機体を近代化する改修プランも複数提示されている。

MiG-23 フロッガー(制空) 【MiG21(制空)→MiG23(制空)】
MiG-23は1960年代に開発されたロシア(旧ソビエト連邦)の可変翼戦闘機である。 MiG-23の可変翼はあらかじめ決められた3パターンの後退角を手動で選択するもので、飛行中に頻繁に切り替えるものではなく、離着陸時の揚力増加や高速飛行時の抵抗減少を目的としている。最初の生産型は赤外線誘導のK-13ミサイルのみを使用していたが、1972年に登場し本格的に生産されたMiG-23Mではレーダー誘導ミサイルの運用が可能となっている。初期の型は前線戦闘機として運用されたが、1974年から生産されたMiG-23ML以降の型は地上攻撃にも使われる多用途戦闘機となっている。また対地攻撃専用のMiG-23Bが開発され、MiG-27へと発展する。MiG-23は1985年までに合計で5000機以上が生産された。

MiG-27 フロッガー 【MiG21(制空)→MiG21(対地)→MiG23(対地)→MiG27フロッガー】
MiG-23の機体を改修し、地上攻撃専用の機体としたのがMiG-27である。 機首の火器管制レーダーは外され、誘導兵器への指示等を行うレーザー測距/目標指示装置が取り付けられた。固定武装は23mm機関砲から30mm機関砲へと変更されている。攻撃機としてはMiG-23系列のMiG-23Bシリーズよりも能力が高いため輸出は制限されている。本格的な生産型となったMiG-27Mは1972年に初飛行を行い、MiG-27は約1000機が生産された。インドでは1984年からライセンス生産が行われ、165機が完成した。

MiG-29 ファルクラム(制空) 【MiG21(制空)→MiG21(対地)→MiG23(対地)→MiG29(制空)】

MiG-29 ファルクラム(対地) 【MiG21(制空)→MiG21(対地)→MiG23(対地)→MiG29(制空)→MiG29(対地)】
MiG-29 ファルクラムは旧式化したMiG-21やSu-15などに代わる戦術戦闘機として作られた機体である。 F-15やF-16などのアメリカの新型機に対抗するために、視界外射程での戦闘能力と高い機動性を持つ。機体はSu-27に似ているが一回り小型で、航続距離や搭載量も小さい。前線に近い飛行場で使用するためにエアインテイクには異物吸入防止用の扉が備えられ、離着陸時に自動で閉じるようになっている。1983年にソ連空軍に配備が開始され、同盟諸国への輸出にも力を入れられた。1986年にフィンランドを訪問して詳細な姿が明らかになり、1988年にはイギリスの航空ショーに展示され話題を独占した。性能向上を目指した派生型が多数作られた。現在までに1300機近くが作られた。

MiG-29S ファルクラム 【MiG21(制空)→MiG21(対地)→MiG23(対地)→MiG29(制空)→MiG29S】
ソ連の戦闘機MiG-29の能力向上型がMiG-29Sである。コクピット後部の胴体背部が若干盛り上がり、燃料搭載量が増加している。レーダー、FCSも更新され、多目標追尾能力が向上しR-77の運用能力も追加された。ハードポイントも増えて、武器搭載量が大きくなっている。ソ連空軍のほか各国へ輸出もされたが、輸出型ではレーダーのグレードが下げられている場合もある。

Su-17 フィッター 【ベースライセンス】
Su-17 フィッターはソビエト連邦の戦闘爆撃機である。 Su-7 フィッターの後継機として作られ、貧弱な兵器搭載量や航続距離、難のある離着陸性能を改善する目的でソ連で初めて可変翼を採用した。1966年に初飛行を行い、1971年に完成したSu-17Mから本格的に配備された。その後燃料搭載量の増加や誘導兵器の搭載などの改良を受けながら1990年まで生産が続けられた。Su-17Mの輸出型は名称をSu-20とされ、それ以降の機体ではSu-22となっている。シリーズ合計で2800機以上が生産され、ロシア空軍には残っていないが輸出された国々では現在も使われている。

Su-24 フェンサー(対地) 【Su17→Su24(対地)】

Su-24 フェンサー(対艦) 【Su17→Su24(対艦)】
東西冷戦の最中の1970年代に量産されたロシア(旧ソビエト連邦)の全天候型戦闘攻撃機がSu-24 フェンサーである。冷戦当時は西側が正確な情報をつかむ事が出来ず、可変翼やサイド・バイ・サイド式のコクピットを備えていた事もあってアメリカのF-111と比較され、長距離進行可能な高速機と見られていたが、実際には機体構造が頑丈で重く、最高速度は大きく劣っていた。またエンジンの燃費が悪く航続距離も短い。約1000機が生産され、現在もロシア空軍に配備されている。また輸出も広く行われた。

Su-25 フロッグフット 【Su17→Su24(対地)→Su25】
Su-25 フロッグフットはアメリカのA-10と同様に近接航空支援用に開発された機体である。 ソ連空軍に1981年頃に配備され、直後にアフガニスタンで実戦に投入された。機体には各部に装甲が施され、被弾時の生存性を高めている。同目的のA-10と機体の性格が極めてよく似ているが、サイズはひと回り小さく、その分弾薬の搭載量も少なくなっている。登場後早い時期に輸出が始まっており、多くの国で採用された。

Tu-16 バジャー(爆撃) 【Su17→Su24(対艦)→Tu16(爆撃)】

Tu-16 バジャー(対艦) 【Su17→Su24(対艦)→Tu16(爆撃)→Tu16(対艦)】
1950年代に実用化されたロシア(旧ソビエト連邦)の中型ジェット爆撃機である。1954年に実戦配備され、約1500機が生産された。現在ではロシア軍からは退役しているが、中国では轟炸6型として独自の発展型が生産されている。

Mi-17 ヒップH(占領) 【ベースライセンス】

Mi-17 ヒップH(攻撃) 【Mi17(占領)→Mi17(攻撃)】
ロシア(旧ソビエト連邦)で開発された傑作ヘリコプターMi-8を再設計した改良型がMi-17 ヒップHである。エンジンを強化し、テイルローターの位置を変更して飛行性能を大きく改善してある。大量に生産され、ロシアを始め旧東側諸国などで現在も広く使用されている。

Mi-24 ハインド 【Mi17(占領)→Mi17(攻撃)→Mi24ハインド】
Mi-8をベースにして作られた東側初の攻撃ヘリが、Mi-24 ハインドである。機体後部に兵員を乗せるスペースがあり、必要に応じて小規模なヘリボーンを実施できる。D型以降の機体はタンデム配置式のコクピットを採用し、特徴的な外観となった。

UH-1イコロイ(占領) 【ベースライセンス】

UH-1イコロイ(攻撃) 【UH1(占領)→UH1(攻撃)】
アメリカで開発された汎用中型ヘリコプターである。主に兵員の輸送に使われるが、必要に応じてロケット砲や機関銃を装備することも可能である。アメリカ軍以外にも、軍民問わず世界中で使用されている。

AH-1コブラ 【UH1(占領)→UH1(攻撃)→コブラ】
AH-1は、UH-1を発展させて作られた西側初の戦闘ヘリである。 タンデム座席で機首に機関砲を持ち、胴体両側面に小翼という配置は、この種の機体のスタンダードなスタイルとなった。日本が多数保有するAH-1Sはエンジンを強化し、TOWミサイルの発射能力を持たせた代表的な型だ。

SA-330ピューマ(占領) 【ベースライセンス】
フランスで開発された汎用ヘリコプターである。兵士20人を輸送可能で、1968年に生産型が初飛行を行った。改良型のシュペルピューマも含め各国で広く採用され、いくつかの国ではライセンス生産も行われた。

PAH-1 【ピューマ(占領)→PAH1】
西ドイツで開発された小型の多用途ヘリコプターBo-105の軍用モデルで、対戦車ミサイルHOTを搭載したBo-105P型をPAH-1と呼ぶ。現在では後継となるUHT ティーガーに置き換えられつつある。

AS-565 パンサー(対艦) 【ピューマ(占領)→PAH1→パンサー】
AS565はフランスで開発された軍用の中型ヘリコプターである。海軍向けの機体にはAS565SA/SBなどがある。SAは対艦ミサイル搭載能力を持ち、SBはソナーやMAD(磁気探知装置)、対潜魚雷を搭載し哨戒任務に用いられる。フランス海軍に採用された他、広く輸出された。

EH-130H 【BTR-60→ME国歩兵→ME国戦闘歩兵(SP)】
ベストセラーとなった戦術輸送機C-130 ハーキュリーズに電子戦装置を搭載した型である。目的に応じていくつかの型があり、またC-130の使用国が独自に改修したものも存在する。台湾は1990年に電子戦仕様の機体を1機購入し、電子情報収集や電波妨害任務などに使用している。
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